今や知らない人はいないとさえ言われている日商簿記。経理の仕事はもちろん、あらゆる職種で活用できる資格として注目を集めています。結婚や出産などで社会人としてのブランクがあっても日商簿記に合格していることが証明できれば転職の際もとても有利です。
プライベートの財テクなどでも役立つ日商簿記は、女性の人生におけるお金の不安を軽減してくれる資格でもあります。その魅力に迫ります。
仕事で活かすには何級が理想?
日商簿記は1級、2級、3級の他、簿記初級や原価計算初級もあり、自分に適したレベルから勉強を始めることが可能です。実際に転職やキャリアアップで活用したいと思った場合は、何級に合格しておくのが理想的なのでしょうか?
3級・簿記初級・原価計算初級は上のレベルへのステップアップの手段として使おう
物事を数字で判断できる能力はすべてのビジネスマンにとって不可欠です。ただ、1級、2級の難易度は高く経理経験者や理系出身者でもかなりの学習時間を割かなければなりません。
簿記初級・原価計算初級はあくまでも3級を受験する前段階のものです。3級になると必要な学習時間も増え基礎的な知識を得ることはできますが、昇給や転職につながるレベルとは言い難いです。
とはいえ、2019年度から日商簿記の内容が改訂され、よりビジネスマンとしての実務に近いものになりました。3級で学んだ知識を自らの業務に活かしていくことは可能でしょう。
また、3級はしっかりと学習しておけば誰でも合格できるレベルなので、2級を受験する前に自信をつけておきたいといった場合にも最適です。
履歴書に書くことができるのは2級から
就職・転職で日商簿記が有利に働くのはやはり2級からです。2級は会計知識だけではなく経営管理の面からも役立つ資格として認知されています。
また、日商簿記1級はもちろん、ファイナンシャルプランナー、公認会計士などの難関資格を受けようと思っている人にとっても2級の知識は土台になります。
日商簿記2級に合格するための必要な勉強時間は独学でも250時間から350時間ほどだと言われており、半年間、集中的に勉強すれば合格できる可能性が高いというのも嬉しいところです。
他の難関資格と比べてもコストがかからず、企業からの注目度も高いため、社会人としてのブランクがあり不安を感じている場合はまず2級合格を目指すのがベストです。
1級は会計のスペシャリストであることを証明できる
2級まで合格率が2桁の日商簿記ですが、1級になると難易度がぐんと上がり合格率は1桁になります。2018年11月は9.0%、2019年6月は8.5%でした。
公認会計士試験の1割、税理士試験の2割を網羅しているとも言われている日商簿記1級は、それだけに勉強する価値も高く、商工会議所の検定試験 日商簿記1級のページでも”公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門”として認められています。
経理部門や事務職の転職で有利に働くだけではなく、国家資格への道も見えてくる資格のため、大幅な年収アップやキャリアチェンジを目指すのであれば目標として設定しておきたいレベルです。
職種問わず女性向きな日商簿記
「数字に関係することが苦手だから」敬遠してしまう人も多い日商簿記ですが、実は経理部門だけではなく他の職種やプライベートでも活かせる資格であり、文系出身者や女性にとっても価値のある資格です。
コストをおさえ独学での合格も目指せる
出産や育児でビジネスパーソンとしてのブランクができた場合、まず気になるのはお金のことではないでしょうか。転職を考えて武器になる資格が欲しいけど、国家資格は独学では難しいものが多く合格後もお金がかかる場合がある…そんなとき、日商簿記2級までであれば半年程度独学して合格している人も多いためチャレンジしやすいです。
独学の最大のメリットはお金がかからないことです。ただ、どうしてもモチベーションを維持することが難しく途中で断念してしまうという声もよく聞きます。
多少の費用は必要ですが、動画講座や通信講座であれば、通学講座よりも低価格で計画的に学ぶことができ勉強時間も短縮できるというメリットがあります。コスパを考えつつ心に余裕をもって自分に合った学習方法を検討することが重要です。
世代問わず高い人気を誇る事務職
高い人気を誇る事務職はそれだけに倍率も高い仕事です。特に正社員事務職として働きたいのであれば狭き門であることを自覚し、他と差をつける必要があります。
求人を見ればよくわかりますが、事務職は経理部門での採用が特に多く、日商簿記2級以上に合格していることを前提条件として打ち出している企業もあります。
また、現在の日本社会では年齢も重視されるため、30歳を超えていてブランクもある場合は日商簿記2級合格だけでは即転職となる可能性は低いでしょう。日商簿記にプラスして他の会計系・IT系資格をとっておくとリスクヘッジになります。
他の資格に関してはこの記事でまとめて紹介してあります。
財テクや家計管理
日商簿記の資格はプライベートでも役に立ちます。女性の人生でライフスタイルの変化やライフプランの組みなおしはよくあることです。
「独身でい続けた場合、老後のための貯蓄はどうすれば良いだろう」
「出産でブランクができてしまった。財テクで子どもの教育費を貯めたい」
「専業主婦になったけど家計にプラスするために何かしたい」
そんな不安を感じたら、日商簿記で培った企業の経営管理に関する知識を家庭内に置き換えてみましょう。物事を感覚ではなく数字で考える習慣が身につき、今後の人生を組み立てていくうえでもメリットが生まれるはずです。
資格選びに迷ったらまずは日商簿記にチャレンジ
日商簿記は持っていて損がない資格です。「すぐには転職を考えていないけど将来が不安だ」と感じている女性も多いでしょう。3級からでも日商簿記に挑戦し会計知識を蓄えておけば、思わぬ場面で得た知識が役立ってくれるはずです。
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