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真実を伝えるテクノロジー、スマートフォンとSNS

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またアメリカで黒人男性が白人警官によって射殺された。

ルイジアナ州バトンルージュで7月5日未明、黒人男性アルトン・スターリングさんは、いつものように友人の店の前でCDを売っていたところ、「銃を持った男が客を脅している」との通報を受けた白人の警官2人に取り押さえられ、地面に押さえつけられながら至近距離で発砲され死亡した。

そして翌日の7月6日には、ミネソタ州のセントポール郊外で白人警官が黒人男性フィランド・カスティールさんが運転する車のテールランプが壊れていたところを停車させ、身分証明書を示すよう指示を出した後に発砲し、カスティールさんは死亡した。

連日しておきたこの2件の射殺事件を世界中の人が知ることになる。
なぜなら、どちらの瞬間も動画におさめられていたからだ。

スターリングさんが至近距離から射殺される姿を傍観者がスマートフォンに搭載されているビデオカメラで撮影をし、その映像は世界に流れた。

彼は銃を携帯していなかった。
それは動画を見れば一目瞭然。

スターリングさんは抵抗もせず押し倒されたままだった。しかし、警官は至近距離で銃口を向けた。そして鳴り響く銃声。

どうして撃つ必要があったのだろう?
動画を見れば誰もが疑問に思うだろう。

カスティールさんが血だらけで車内で息絶えていく様子は、車内にいたカスティールさんのガールフレンドがスマートフォンで撮影をし、それをFacebook でライブストリーミングをしたことにより、世界はライブでその様子を目にすることになった。

ボーイフレンドが撃たれた後、警官が銃をつきつけている中、彼女はスマートフォンに向かって実況していたのだ。

「免許書を出せというから取り出そうとしていただけなのに警官が撃った」
「車内に銃があるが合法で入手したものだといったのに警官が撃った」

ボーイフレンドを撃った警官に銃をつきつけられたまま、彼女は必死にスマートフォンのビデオカメラに語り続けた。車外に出され、ひざまづかされ、手錠をされる様子もライブストリーミングされた。

「被害者が白人だったら、こんな扱い方はされなかっただろう」
動画を見たミネソタ州の州知事はそう言った。

動画の力。
そしてアメリカでは各地で大規模な抗議デモが起きている。

しかし、動画が撮影されていなかったらどうなっていたのだろうか?
スマートフォンやSNSが普及する前に起きていた事件は、正しく裁かれていたのだろうか?
誰もが疑問に思うだろう。

1991年に起きたロドニー・キング事件は、警察による人種差別的行為を一般市民が撮影した動画で証明した事件として知られている。たまたまビデオカメラ撮影が趣味だった近隣住人が、警察官が執拗にキングさんを暴行する様子を撮影していた。これがメディアに流れ、ロサンゼルス市警が日常的に人種差別的行為を行っていたことが暴露された。動画の力が示された歴史的事件となった。

歌手のピーター・ガブリエルさんは、ロドニー・キング事件の映像を見て社会的弱者が事実を記録する必要性を感じ、1992年にWITNESS(ウイットネス(証人))というNPOを立ち上げた。世界60ヵ国でビデオカメラを配給し、虐待されている人々に実情を動画撮影するよう教育している。動画による人権擁護活動を推し進めているのだ。

TED でピーター・ガブリエルさんは、WITNESSの活動について語った。
WITNESSのメッセージは、こうだ。

Shoot a video
Expose injustice
Reveal the truth
Show us what’s wrong with the world
And maybe we can help make it right

ビデオ撮影をしよう
不当な行為を暴露しよう
真実を明らかにしよう
世界の不正をわたしたちに見せてください
そうすれば、不正を正すことができるかもしれないから

このメッセージは、第三世界で虐げられている人に向けてのものだ。しかし、先進国に住むわたしたちに向けても必要なメッセージであろう。動画かなかったら、警官による相次ぐ黒人男性の銃殺事件の存在自体も知らされることはなかったかもしれない。動画がなかったら、黒人男性たちは犯罪者とされたまま葬られてしまったかもしれない。

スマートフォンとSNSの発達のおかげで、わたしたちは既存メディアに頼らなくとも世の中に向け声をあげる場がもてるようになっている。自分の身を守るために護身術を身につけたり、アラームやペッパースプレーを持ち歩くのも大切だが、充電してあるスマートフォンを肌身離さず携帯することも必要な世の中になっているようだ。

正義のために動画を撮る時代到来。
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