
日本発・アジア最大級の国際短編映画祭、Short Shorts Film Festival & Asia (ショートショートフィルムフェスティバル&アジア)が開催中です。
欧米では昔から商業映画として確立されていた短編映画。あのディズニー作品も初期の頃は短編映画が主体でした。しかし、日本では馴染みの薄い映画のジャンルでした。そんな日本に、短編映画の楽しみ方を教えてくれたのがこのショートショートフィルムフェスティバルです。
なぜ GoGetterz がこの映画祭に目をつけたか?
それは、その生い立ち、在り方がとってもゴーゲッターだからです。
ショートショートフィルムフェスティバル&アジアの始まりは、俳優の別所哲也さんのアツい想いでした。
ショートショート実行委員会の運営母体 Pacific Voice の代表が別所哲也さん。別所哲也さんは、英語も堪能。アメリカで短編映画を見る機会があった時に、
「映画は長さじゃない! 数分のビジュアルストーリーでも、そこには無限の映画的宇宙が広がっている!」
と感動したそうです。普通の人ならそこで短編映画ファンになって、ポップコーンをほうばりながら短編映画をかたっぱしから見て満足をするでしょう。しかし、別所哲也さんは違いました。
「この感動を多くの人と共有したい!」
「日本人に短編映画のすばらしさを知ってほしい!」
と新しい映像ジャンルとして「ショートフィルム」を紹介するために短編映画祭を立ち上げることにしたのです。
そうして1999年「アメリカンショートショートフィルムフェスティバル」が開催されました。 初回の映画祭では、映画監督のジョージ・ルーカスの学生時代のショートフィルムを海外で初めて上映することに成功。短編映画の楽しみ方を知らなかった日本人をどんどん惹きつけていきました。
2002年には、全世界を対象にしたショートショートフィルムフェスティバルに拡大。
2004年、東京都共催でアジア監督の作品にフォーカスした ショートショート フィルムフェスティバル アジア をスタート。 そしてこの年、米国アカデミー賞公認映画祭に認定されました。世界には約80ほどのアカデミー公認映画祭がありますが、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアはアジア で唯一の認定を受けています。
これがどんなにすごいことかおわかりになりますか?
日本で開催されているこのショートショートフィルムフェスティバルのグランプリ作品が、次年度のアカデミー賞短編部門ノミネート選考に入ることができるようになったのです。日本国内だけを活動拠点に映像を作っていても、日本人が世界で認められ、オスカー像を手にすることができる夢と可能性を与えてくれたのです。映画祭設立時の目的であった「短編映画のすばらしさ」を日本に広めるだけではなく、若手映像作家の登竜門として、彼らが世界へ羽ばたく道をも切り開いてくれたのです。
ショートショートフィルムフェスティバルは回を重ねるごとに活動の場を広げています。
2005年 には、全世界向けとアジア向けの2つの映画祭を同時開催。規模を拡大し、現在のショートショートフィルムフェスティバル & アジアのスタイルになりました。常に進化する映画祭。
映像技術の進歩やスマートフォンの普及など時代の変化に対応し、3D部門を開設したり、オンライン映画祭やSNSを起用した一般投票型のコンテストを実施したり、ネットを通したワールドワイドなオンラインイベントも展開してきました。ショートショートフィルムフェスティバル&アジアは、世界でも珍しい、ツアー式の開催運営を実施し、日本各地とシンガポール、ロサンゼルス、シンガポール、メキシコなど海外でも上映され、世界の映像事業者やクリエーターの注目を集める映画祭に成長しました。
ショートショートフィルムフェスティバル&アジアは、延べ32万人以上の動員を誇ります。別所哲也さんの「日本人に短編映画のすばらしさを知ってほしい」という想いは、インターネットや動画ビジネスの普及とともに、世界の人々に楽しまれる映像の祭典となり、才気溢れる映像作家の魅力を日本から世界へ発信する映画祭に成長しました。
第18回目の今年のショートショートフィルムフェスティバル&アジアのテーマは、Cinema Carnival ~Explore Your Emotions ~。今年は初めての映画祭テーマソングを起用。ますます進化した短編映画祭は、6月26日まで、東京(5会場)・横浜(1会場)を中 心に開催中です。今年は、世界100以上の国と地域から集まった約6,000本の作品の中から、選りすぐりの 約200作品が一挙上映されています。
今年のスケジュールは、こちら
GoGetterz でも過去の映画祭作品を無料でご覧いただけます。