The Voicers Report は、世界各地で活躍する10人のゴーゲッターで構成された The Voicers が各々の活躍の現場から情報発信をしています。今回は、シリコンバレーのスポ根起業家こと宮田徹さんです。
「あ~、夏休みぃ~」
さて、日本の夏休みも、そろそろ終わりを告げるころ。 夏休みの宿題が片付かず、カツオ並みのドタバタ劇で、溜め込んだ日記を一気に書いた少年時代を懐かしく思い出す時期です。 そう、大人になって 「長~い夏休み」 がなくなったのは寂しいけれど、たとえ短いお休みでも宿題を背負わない気軽さはチョット幸せ。 そこで、今月は面倒な仕事の話はスッカリ忘れて 「シリコンバレーの夏休み」 についてシェアします。 お休みの終わりに書いたんじゃ意味をなさないかも知れませんが、ちょっとした観光ガイドのつもりで。 さて、そもそも 「シリコンバレー」 っていうのは、どこなんだっけ? という基本的な話しなのですが、リンクしたウィキペディアにも記載されている様に、ある特定の都市名なのではなく、通称としてこの辺り一帯を指して、その様に呼ばれるのです。では、“この辺り” っていうのは、どの辺りなのかと言うと、これも記載の通りサンフランシスコから南下した辺りで、サンフランシスコ湾を取り囲む一帯を指すことが多いようです。 まあ、全く具体的ではなく、掴みどころがありませんね。 例えば、シリコンバレーにおける先駆者的企業である 「インテル」 の本社までは、サンフランシスコから距離にして約70㎞。 日本で言えば、東京タワーから成田空港までの距離と同じ様な位置関係になります。この辺りはサンタクララ群に属していて、人口100万人都市のサンノゼ市も含まれます。 また、当地を代表する有名なスタンフォード大学から、サンフランシスコ湾を挟んだ対岸に位置する電気自動車メーカーの雄 「テスラ」 の工場まで車を走らせると、湾の南側をグルっと廻って35㎞ くらい。 これは、東京タワーから幕張メッセくらいまでの距離に相当しますが、この辺り一帯を指して呼ぶ名称だと思ってください。 つまり、かなりの広範囲を指すエリアだという事ですね。 この “東京タワーから幕張メッセ” までのエリアを中心に、ハイテク関連企業やソフトウェア会社、或いはネット関連企業などが本社や工場、研究開発施設などを置いており、また、そこに勤める人達が住まうエリアな訳です。 まあ、とにかく広いという事ですね。 そもそも、カリフォルニア州が魂げるほど大きくて、陸地面積だけでも40万㎢もあり、これは日本の総面積 37万㎢ を凌ぐわけで、つまり理論上では、日本がカリフォルニア州にすっぽりと収まってしまう程の広さなのです。 ちなみに、州の人口は3700万人で全米最大。同州を国家として見立てたGDPは世界Top10に入るほどで、まあ言ってみれば 「一国として独立できるレベルの州」 という事なのかも知れません。 何が言いたいかと言うと、アメリカにはハワイやニューヨークなど、日本人にも人気の観光都市が色々と在る訳ですが、わざわざ飛行機に乗らなくたって、クルマで遊びに行ける州内のバケーションだけでも、一夏では遊び尽くせないほど、様々なロケーションやイベントがあって充実した時間を過ごすことができるという事です。

「ロング・バケーション?」
ところで、私自身そう思っていたのですが、日本から見たアメリカのお休みって、長いお休みを充分にとっているイメージ、ありませんか? 日本人たちは皆、働き者で、盆暮れ正月の短いお休みに集中して休まなければならず、どこに行っても混雑・渋滞とデートする事になる。それに比べて、「良いよなぁ、アメリカはいっぱい休めてさ。」 的な。 でも、アジアやアメリカで働いて気づいた事なのですが、恐らく、世界で一番多く休んでいるのは、日本なのではないか? と思う程、日本の休日は多いのです。私は6月生まれですが、私の誕生月を除く全ての月に祝日があって、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆、そして秋の連休と四半期ごとにまとまった連休も訪れます。 仕事上、日本と連動する事も多いのですが、「あ? また日本はお休みなの?」 と、イラっとするくらいお休みが多い事に気づかされます。「一体、いつ働いてんのかな?」 的な(笑)。 事実、日本の法定休日は16日とのことですが、なんとこれは世界各国と比較しても4番目に大きな数字。 更に、祝日や休日に挟まれた日までお休みになる事や、企業が任意に定める 「お盆休み」 や 「年末年始のお休み」 などを勘案すれば、実質的には世界一レベルで休んでいるということになろうかと。 これに対してアメリカは、連邦政府が定める祝祭日は10日。州によって僅かな差はあるものの、この10日の祝日をポツポツと示すカレンダー通りに休むのが実態で、日本人がイメージした長いお休みは、ことアメリカに関して言えば妄想なのではないかと。 ただし、個人の権利として有給休暇を利用する人が多く、ある程度(と言っても一週間程度)のお休みを取るのが一般的です。 また、子供達には有給制度はありませんから、彼らもカレンダー通りに登校する分、夏休みが長いのが特徴で、この事がイメージに影響しているのかも知れませんね。 私も一児の父であり、やはり子供の休みに合わせてバケーションを取ることになる訳ですが、子供らは6月上旬から8月下旬までお休みなので、親の選択範囲は広く、混雑を避けられる可能性はあります。先にご紹介した通り、州内だけでも広大なわけですから。「SURF&SNOW」
では、どの様な選択肢があるのか? というと、これはもう本当に “なんでもござれ” 的に列挙できます。 例えば、夏休みに入ったばかりの6月は 「Lake Tahoe(タホ湖)」 まで行けば、雪山でのスノー・スポーツを存分に楽しむことが出来ます。初夏の暖かな太陽の下、足元に広がる世界屈指の透明度を誇る大きな湖と、国立森林公園の新緑に囲まれた絶景の中でのスキーは格別。 ゲレンデの中腹にテラスを構える山小屋からは、屋外の大型グリルで焼くバーガーやステーキのBBQの香りがリフトまで漂い食欲を誘います。冷えたビールと共に美しい景色を眺めて頂くランチは、それだけでも来た甲斐があるほど。なかなか味わい難い体験と言えます。









「Do What U Want」
さて、では私がどの様な夏休みを過ごしたかと言うと。。。 今年13歳になった我が家の一粒種は Baseball & American Football の選手で、1~7月一杯までがBaseball、8~12月までがFootballという時間割。つまり、お休みがありません(泣)。 それでも、Baseballシーズン中は、少し間が空く事があるので、この僅かなチャンスを利用してバケーションします。また、必ずしも長い休みを利用しなくたって、夏休みらしいイベントを満喫できるのがシリコンバレー界隈の良いところ。 例えば、夏休みに入った初夏はMLBが盛り上がり始めるころ。特にこの時期には、日本が誇る世界のイチローを擁する 「マイアミ・マーリンズ」 がサンフランシスコにやってきます。今年は7月上旬にやってきました。間近に憧れのスーパースターを見て、メジャー選手から試合中にボールをもらえるなんて、最高の夏休みですよね! そして、夏休みに子供達を待ち受けているのがサマー・キャンプ。日本でも、映画の世界ではお馴染みですよね? そう、子供達が親元を離れ、数週間のお泊り合宿に行くっていう、アレです。 しかし、我が家のお坊ちゃまは例のアレには行きません。彼が参加するのはFootballのCampです。 アメリカ代表選手を選抜し、世界大会を運営する組織 「USA Football」 が地域ごとに代表候補選手を招聘し、スキルアップを目的としたトレーニング・キャンプを数日間実施する合宿が、彼が選択した夏休み。 まあ、招かれなければ参加できない訳で、それはそれで、頼もしい事だけれど。




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